こんにちは、LINEマーケターの花果(かか)です。
UTAGEの構築代行をしていると、1日のうちに複数のアカウントを行き来します。朝はステップメールの修正、昼は別の案件のシナリオ確認、夕方にまた最初のアカウントに戻る、という動き方です。
ここにMCP連携(AIからUTAGEを直接操作する仕組み)を入れると、管理画面を開かずにシナリオの一覧を出したり、ステップの本文を書き換えたりできるようになります。作業自体はかなり速くなりました。
ただ、初期設定のままだと繋がるのは一度に1アカウントだけです。別のアカウントを触りたくなるたびに認証をやり直すことになります。私は1日に3回も4回もやっていました。
結論から言うと、これは設定を変えれば解消します。同じ手順で複数のアカウントを登録しておけば、全部を繋いだままにできます。私は現在4アカウントを同時に接続しています。
この記事では、複数アカウントを同時接続する手順と、途中で必ず起きる「別のアカウントに繋がってしまう」事故の防ぎ方をまとめます。
UTAGEのMCP連携とは?管理画面を開かずにAIから操作できる仕組み
MCPは、AIツールと外部サービスをつなぐための共通の規格です。UTAGE側が接続先(エンドポイント)を用意しているので、対応したAIツールから接続すると、UTAGEの操作をAIに任せられるようになります。
イメージしやすいところで言うと、こういう指示が通ります。
| 頼めること | 例 |
|---|---|
| 一覧を出す | 「シナリオの一覧を出して」「ファネルの一覧と公開状況を見せて」 |
| 中身を読む | 「3通目のステップメールの本文を見せて」 |
| 書き換える | 「件名を〇〇に変えて」「配信タイミングを2日後に変更して」 |
| 数字を拾う | 「先週の登録数を出して」「シナリオごとの読者数を並べて」 |
| 作る | 「このシナリオに4通目を追加して」 |
管理画面を開いて、シナリオを探して、メールを開いて、編集して、保存して……という一連のクリックが不要になります。特に「複数のステップを横断して確認する」作業との相性がいいです。
使うには、MCPに対応したAIツールが手元に必要です。私はClaude Codeを使っています。この記事のコマンドもClaude Codeのものですが、考え方は他のMCP対応ツールでも同じです。
なぜ1アカウントしか繋がらないのか
原因は、接続先のURLが全アカウントで共通だからです。
https://api.utage-system.com/mcp
このURL自体にはアカウントの情報が入っていません。ではどのアカウントに繋がるかというと、認証したときにブラウザでどのUTAGEにログインしていたかで決まります。
つまり、初期設定のままだと手元はこうなっています。
| 登録名 | 中身 |
|---|---|
utage | 最後に認証したアカウント、1つだけ |
登録が1つしかないので、別のアカウントを見たければ、その1つを認証し直すしかありません。これが「毎回つなぎ直し」の正体です。
そして解決策も同じところにあります。認証の情報は、登録した名前ごとに別々に保存されるからです。
名前を分けて登録すれば、URLが同じでも別々の認証を持てます。あとはどれを使うか指定するだけになります。
複数アカウントを同時接続する手順
作業は「登録」と「認証」の2段階です。まとめてやると事故るので、順番どおりに進めてください。
1. 名前を分けて登録する
まず、接続したいアカウントの数だけ登録します。私は誰のアカウントか分かる名前にしています。
| 登録名 | 接続先 |
|---|---|
utage-uranai | 占い系クライアント |
utage-spi | スピリチュアル系クライアント |
utage-jv | JV案件 |
utage-mako | 自分用 |
ターミナルで次のコマンドを実行します。
claude mcp add --transport http utage-uranai --scope user https://api.utage-system.com/mcp
claude mcp add --transport http utage-spi --scope user https://api.utage-system.com/mcp
claude mcp add --transport http utage-jv --scope user https://api.utage-system.com/mcp
claude mcp add --transport http utage-mako --scope user https://api.utage-system.com/mcp
URLは4行とも同じで、変えるのは名前の部分だけです。
--scope user を付けると、どのフォルダで作業していても使えるようになります。付けない場合は今いるフォルダの中だけの登録になるので、案件ごとにフォルダを分けている方以外は付けておくほうが楽です。
名前は自由に決められます。あとから見て「どの案件か」が分かるものにしてください。ここが後半で効いてきます。
この時点ではまだ登録だけで、認証は済んでいません。
2. ブラウザでログアウトしてから、1つずつ認証する
ここが一番の注意点です。
認証するときにブラウザが開くのですが、そのブラウザにUTAGEのログインが残っていると、そのアカウントがそのまま使われます。1つ目を認証した直後に2つ目を認証すると、2つとも1つ目と同じアカウントに繋がります。
しかもエラーは出ません。画面上は普通に成功したように見えます。
私は最初これをやって、4つとも同じアカウントに繋がりました。気づかないまま別のクライアントのステップメールを書き換えていたら、と思うとぞっとします。
なので、必ずこの順番でやってください。
- ブラウザでUTAGEからログアウトする
- 1つ目のアカウントで認証する
- 中身を確認する(次の項目)
- またブラウザでUTAGEからログアウトする
- 2つ目のアカウントで認証する
「1つずつ、確認しながら」が大事です。まとめて4つ認証すると、間違っていても気づけません。
毎回ログアウトするのが面倒であれば、認証のたびにシークレットウィンドウ(プライベートウィンドウ)を使う方法でも大丈夫です。ログイン状態が残らないので、毎回そのアカウントでログインし直すことになります。
3. 中身を確認する
認証が終わったら、その場でアカウントの中身を出します。AIにこう頼むだけです。
utage-uranai のアカウント一覧を出して
見覚えのあるシナリオ名やLINEアカウント名が並んでいればOKです。1つ通ったら、次の認証に進みます。
もし別のクライアントのものが返ってきたら、そこは繋ぎ間違えています。放置すると操作先を間違えるので、必ずその場で直してください。
4. やり直しは、一度消して登録し直す
繋ぎ間違えた場合は、その登録を削除して、もう一度追加します。削除すると認証もリセットされます。
claude mcp remove utage-uranai
claude mcp add --transport http utage-uranai --scope user https://api.utage-system.com/mcp
このあとブラウザでUTAGEからログアウトしてから、正しいアカウントでログインして認証し直します。
5. 全部通ったら、元の登録を消す
4つとも正しく通ったことを確認できたら、最初から入っていた utage は不要になるので削除します。
claude mcp remove utage
先に消してしまうと今使っている接続まで切れるので、新しい4つが全部通ってからにしてください。
名前を分けると、操作先の取り違えが減る
繋ぎっぱなしにできること自体より、私にとって効果が大きかったのはこちらでした。
以前は登録が utage の1つだけだったので、画面の上ではどのアカウントも同じ顔をしていました。「いま何に繋がっているか」は自分の記憶に頼るしかありません。
名前を分けると、「どの案件のUTAGEに対する操作か」が名前として毎回出ます。
代行業で一番やってはいけないのは、Aさんのシナリオを止めるつもりでBさんのシナリオを止めることです。復旧はできても、配信が止まっていた時間は戻りません。この事故が、記憶ではなく仕組みで防げるようになりました。
複数のクライアントを抱えている方ほど、ここの価値は大きいと思います。
設定する前に知っておきたい注意点
使えるツールの数が増える
UTAGEのMCPは1アカウントあたり170ほどの機能(ツール)を持っています。4アカウント繋ぐと単純計算で約680です。
Claude Codeは必要なときだけ読み込む作りなので、私の環境では実用上の問題は出ていません。ただ、ツール数に上限があるAIツールだと動作が重くなる可能性があります。その場合は、毎日は触らないアカウントを外して3つに減らすなど調整してください。
認証は切れることがある
パスワードを変更したり、有効期限が来たりすると認証は切れます。これは複数登録にしても変わりません。
変わるのは影響範囲です。切れるのはその1本だけで、他の登録には影響しません。切れた分だけ認証し直せば戻ります。
1つで運用していたときは、切れるたびに全部やり直しでした。ここが一番楽になった部分かもしれません。
認証情報は設定ファイルに書かれない
認証の情報は、登録名と接続先の組み合わせごとにパソコンのキーチェーン(OS側の保管庫)に入ります。設定ファイルには残りません。
設定ファイルをGitで管理していても認証情報が一緒に上がることはない、ということです。とはいえ登録名に実名を入れると、それはファイルに残ります。クライアント名をそのまま登録名にするのは避けたほうが無難です。
よくあるつまずき
| 症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 全部同じアカウントに繋がった | ブラウザにUTAGEのログインが残ったまま認証した | ログアウトしてから1つずつ認証し直す |
| エラーは出ないのに中身が違う | 上と同じ。認証は成功しているため気づきにくい | 認証のたびにアカウント一覧を出して確認する |
| 別のフォルダに移ったら使えない | --scope user を付けずに登録した | 削除して --scope user を付けて登録し直す |
| 認証をやり直しても同じアカウントに戻る | ブラウザのログインが残っている | シークレットウィンドウで認証する |
| 一部だけ繋がらなくなった | その登録の認証が切れた | 切れた登録だけ認証し直す |
| AIが別のアカウントを操作した | 指示のときに登録名を言っていない | 「utage-〇〇 の」と登録名から言う癖をつける |
よくある質問
Q. 接続できるアカウント数に上限はありますか?
登録の数自体に決まった上限はありません。ただし1アカウントごとに使えるツールが増えるので、実務では3〜4つが扱いやすいところだと思います。私は4つで運用しています。
Q. Claude Code以外のAIツールでも同じことができますか?
MCPに対応したツールであれば考え方は同じです。「名前を分けて同じURLを複数登録する」という発想は共通で、登録のコマンドや設定画面の場所がツールごとに変わります。
Q. 認証のときに開くブラウザを指定できますか?
規定のブラウザが開きます。そのブラウザのログイン状態がそのまま使われるので、ログアウトするかシークレットウィンドウを使うか、どちらかで対応するのが確実です。
Q. 途中で1つだけ認証をやり直したいときは?
その登録を削除して、同じ名前で追加し直します。他の登録には影響しません。やり直す前にブラウザのログアウトを忘れないでください。
Q. 登録名はあとから変えられますか?
削除して別名で追加し直す形になります。認証もやり直しになるので、最初に決めるときに「あとから見て分かる名前か」を確認しておくほうが早いです。
Q. クライアントのアカウントを繋いだままにして問題ないですか?
権限としては、その認証を取ったログインでできる操作がそのままできる状態です。共有パソコンでは繋ぎっぱなしにしない、契約が終わったら削除する、という運用は決めておいてください。私は案件が終わった時点で該当の登録を消しています。
まとめ
UTAGEのMCPを複数アカウントで同時に使うときの要点は、次の4つです。
- 接続先URLは全アカウント共通。どのアカウントかは認証時のログイン先で決まる
- 認証は登録名ごとに保存されるので、名前を分けて登録すれば同時接続できる
- 認証はブラウザでログアウト → 1つ認証 → 中身を確認を1セットで繰り返す
- 繋ぎ間違えてもエラーは出ない。確認しないと気づけない
設定そのものは20分ほどで終わります。長く感じるとしたら、認証のたびにログアウトして確認する部分です。ただ、ここを飛ばすと全部同じアカウントに繋がるので、急がないほうが結果的に速いです。
複数の案件を並行して見ている方であれば、つなぎ直しがなくなること以上に、「いまどのアカウントを触っているか」が名前で分かる状態のほうが効いてくると思います。
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